Webセントリックマーケティングのチカラ

経営戦略において真剣にWebセントリックマーケティングを考えてみよう

Community Manager (コミュニティーマネージャー)

はろー。

昨日、東京に戻ってきました。Salt Lake Cityの後は、SFに寄って3社ほど企業訪問をして来たのですが、3社ともソーシャルメディア関連の会社でした。

の3つです。

The Conversation Group  は、企業のソーシャルメディアとの付き合い方のコンサルティングをしたり、戦略を練ったり、実際にサイトの企画制作なども請け負っている、”ソーシャルメディアエージェンシー” になります。クリエイティブを持っているわけではないので、実際の制作業務はパートナーとしているそうです。CEOのTed Shelton は、著名な方らしく各地で講演もされているそうです。

GetSatisfaction は、ユーザーサポート型のカスタマーサポートサービスを提供している会社です。いわゆる知恵袋的なサイトではありますが、カスタマーサポートにフォーカスしている点がとてもユニークですし、とてもビジョンもコンセプトをしっかりしていました。

Scout Lab は、ソーシャルメディア上でのクチコミ、風評をモニタリングするサービスです。クロールしたコメントをDB化し、クライアントに利用させるWebサービスの会社。Twitterもウォッチしているのがアメリカらしかったです。

 

訪問した全体感として、コンサルやプロフェッショナルサービスを提供するエージェンシーという役割と、カスタマーサポートにフォーカスしたWebサービス会社と、そういった風評やコメントをモニタリングする会社という、三者三様の立場で米国のソーシャルメディア事情を垣間見ることができました。

それぞれ立ち位置やクライアントへのバリュープロポジションが異なるとはいえ、共通していると思ったのは、どの会社もソーシャルメディアを本質的に捕らえていて、ソーシャルメディアによって企業と生活者の付き合い方や、ビジネスの仕方を根本から変えていくを目指して仕事をしているという点です。

たとえば、企業にとってソーシャルメディアというのは、プロモーション活動のために一過的に使うだけではなく、「企業がコミュニティーメンバーとしてコミュニティーに継続して参加していく接点である」ということを言っていました。生活者と同じ目線で、企業もコミュニティーに参加していく。一緒になって課題を受け止め、問題を共有し、一緒に解決をしていく。企業もコミュニティーの一メンバーである。

The Generation Groupから聞きましたが、そのために米国の企業では、Community Manager という社内ポジションが普及しつつあるそうです。そういうポジションがあることは米国のBlogを読んで知っていたのですが、「実際のところどうなのよ?」って聞いたら、確かに普及しているそうです。

Community Manager の業務は、ソーシャルメディアで広がっている会社の風評を定期的にモニタリングしたり、もし、Twitter で自社サービスに対するクレームが盛り上がってしまった時などに、自らコミュニティーに参加し、会社を代表して謝罪し、クレームを出している人にしかるべき解決策を提示し、炎上を抑えるようなことをしているようです。正しいコメントがあったら、正式に正す。

結局、ポイントなのは、「クレームが発生してしまうこと」ではなくて、「クレームに対して放置をしていること」「見て見ぬふりをしている姿勢」が問題であり、そういった不誠実な姿勢が生活者から問われてしまうわけですね。

こういう話をすると、日本の企業は、「いやー、そんなことはあぶなくて任せられない」「炎上が広がったらどうするんだ」的なリスクの話をしますが、これって、ある意味、日本の企業は、リアルの社会でもコミュニティーに参加するのに馴染まないという事実とリンクしているのではないかと思ってしまいます。企業もソーシャルシチズン(社会的市民)だあるとするならば、それがリアルだろうと、バーチャルだろうと同じなのではないかと。社会に対する責任を果たす、、ということにおいては、同じ事なのではないかと、、考えてしまった次第です。

当然、Community Manager の責任は大きいでしょう。ですから、ソーシャルメディアポリシー (ソーシャルメディア規定)を作成が必要になります。

ちなみに、炎上を止めるテクニックとしては、Community Manager がまずは平身低頭に謝るわけですが、トラブルの対応方法として、メールアドレスやコールセンター、具体的な担当者名といったコンタクト先を紹介することで、ネガティブな流れを断絶し、問い合わせを1対1にしてしまう、ということがあるそうです。

また、僕は以前からセミナーで、Dellが、自社のカスタマーサポートの品質が元で炎上して以来、積極的にソーシャルメディアに関わっているという事例を話しているのですが、その結果、そんなにカスタマーサポート自体が良くなったとは思えないが、少なくともDellは責任感のある対応を取る企業になった、という認識が広まっている、、と言っていました。

 

ソーシャルメディアとの関わりを固定業務として社内で位置づけていく、、という流れは絶対に日本でも来ると思います。

2009.02.23 by sasaki
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2 Responses to “Community Manager (コミュニティーマネージャー)”

  1. 福澤 Says:

    初めまして。古い記事ですが、コメントさせていただきます。

    僕は昨年まで、ウィキアという会社で、日本市場向けのコミュニティマネージャーという立場で働いていました。役割は、ここでおっしゃられているような、オンラインコミュニティに対するマネージメントで、僕も実際にtwitterや個人のブログでレスポンスするなどしていました。mixiで直接やりとり、なんてのもありました。コミュニティマネージャーは、フロントエンド全般を預かるもので、サービスの魅力を直接利用者に伝える重要なものなのですが、中々日本では普及しておりません。理由としては、日本ではまだまだオンラインコミュニティに対する誤解があると思っています。というのも、どこかでみなさん「人為的にコミュニティを作るのは邪道」と思い込んでいるようで、自然発生的なアクションに任せきりのようなのです。また、業務としてのソーシャルスキルの評価が低いのも一因ではないかと思っています。

    本当は、日本でコミュニティマネージメントの普及を行いたかったのですが、未だ届いておりません。

    それでは。

  2. sasaki Says:

    福澤さま、

    コメントありがとうございます。

    そうですか。すでにコミュニティーマネージャーとしてご活躍されている方がいらっしゃるんですね。すばらしい。。

    おっしゃる通りで、「日本ではソーシャルは放っておく方が良い」「人為的に関わると火が噴く」という思いこみが多いと思われます。

    そうではなくて、会社も「(ヴァーチャルの場であっても)社会の構成員」として自覚し、積極的に関わるべきだと言うことだと思います。

    当然、失敗もあると思いますが、そこから学習をしていくことになるのかと思います。

    今後ともよろしくお願いします。

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