Webセントリックマーケティングのチカラ

経営戦略において真剣にWebセントリックマーケティングを考えてみよう

カスタマーサポートをコストセンターからプロフィットセンターへ

こんにちは。

SFレポートの続きです。
GetSatisfactionを訪問した時の様子です。GetSatisfactionは、製品にトラブルや質問があったユーザーが、任意にその製品やブランドのスレッドを立ち上げ、質問をすることができ、それに対して他のユーザーが応えてくれるサイトです。いわゆる「知恵袋」ですね。ただ、100%カスタマーサポートにフォーカスしています。トラブルを持ったユーザーが訪問した際には、登録されているブランドの切り口で検索をすることができます。また、企業側もカスタマーサポートサイトを自ら立ち上げるのではなくて、このシステムを使ってしまうこともできます。また、すでにユーザーが立ち上げている自社ブランドの勝手カスタマーサポートスレッドがある場合、正式に企業がそのスレッドのオーナーになることもできます。

そもそも、実は”ソーシャルメディア”という切り口がポイントではなくて、ソーシャルメディアが普及したことにより、「顧客とのエンゲージメントが強まった」、もしくは「エンゲージメントさせる必要がある」ということが、根幹にあるメッセージです。

これまでのパッシブな消費者から、よりアクティブな消費者へ。発言する消費者へ。良くも悪くも関わってくる消費者へ。そういう変化している消費者や顧客(B2Bも含む)を巻き込んで(エンゲージして)いかないと、ブランドは作れないし、商品の訴求もできないし、ファンも増えていかないよ、これからの時代は・・・ということですね。

これを前提にしたとして、GetSatisfaction のCTO Mr.Thor Muller は、こう言っていました。

”もっとも顧客が商品とエンゲージメントをするタイミングは、実は問題が起きた時や、困った時。そういう時こそ、企業はどういう対応を取るかが重要になってくる。当然、トラブルが起きているわけだから不満な状態になっている。そういう時に限って、カスタマーサポートに連絡すると待たされるし、時間がかかるし、不満は募る一方だ。

にもかかわらず、企業は、カスタマーサポートとは従来からコストセンターと位置づけているため、コスト削減をすることが良いことだと思っている。だから、なるべく人を減らす。コールセンターを減らす。そういう経営者は偉いと評価される。結局そのために、また電話が繋がりにくくなり、最終的には不満が増幅される。

ソーシャルメディアの時代は、さらにその不満は、世の中に波及していく。個人の不満は、市場の不満となり、ブランドを崩壊させる。

なので、むしろカスタマーサポートをエンゲージメントの好機と捕らえ、その時に如何に満足をしてもらうかを考えるべきだ。不満を言うことが、新しいサービスや商品の開発に役立つということを顧客にも理解させる。顧客は、不満を言っているのではなくて、商品開発に参加しているのだと自覚させる。製品開発に関わっているという事実が、不満を喜びに変え、ポジティブな状態にさせる。ポジティブな状態になると、他人に話したくなる。

つまりは、カスタマーサポートがプロフィットセンターのとして考えることである”

さらに彼は続ける。

”たしかに、これまでのようなやり方でカスタマーサポートを1人ずつ増やしながら対応量を増やしていたら、コストは増え続けてしまう。そういうリニアな考え方ではなくて、カスタマー同士にサポートさせることで、スケーラブルなカスタマーサポートを実現することができる。コストを増やし続けることなく、顧客満足度を高めることができる。”

 

このビジネスモデルで僕が面白いと思ったのは、日本にあるような「何でもかんでもの知恵袋」ではなくて、ブランドや製品ごとのカスタマーサポートにフォーカスすることで、同じ目的のあったユーザーが集まるし、集められるQ&A情報もテーマが絞られた内容の濃いコンテンツになっている点である。サイトの細かい機能も、カスタマーサポートとして充実している。

SNSもそうですが、いわゆるオール一般ユーザーを対象にしたホリゾンタル(水平型)のサイトと同時に、あるジャンルにフォーカスしたバーティカル(垂直型)のサービスが、これからは出てくると思います。

Thor いわく、

”コミュニティーで発言するというのことは、ただ単に不満を爆発させたり、会社を破壊することが本来の目的ではないはずだ。それはとっても非建設的だ。そうではなくて、不満や問題点を出すことで最終的には「自分の問題が解決させたり」「今後、より良いサービスを得ることが」目的であるはずだ。なので、このサイトに参加する姿勢として「ポジティブ」な状態であることが前提であると。”

とっても性善説ですねぇ。。アメリカ的です。

日本でコミュニティーというと、すぐ「文句を言われる。クレームを言われる」と企業はひきぎみだ。たしかに日本のユーザーは、ちょっと否定的すぎると思う。

マスコミも含めて、社会全般、日本は否定的すぎる!! 揚げ足取りばっかりだ。

会社に文句を言うことが目的化してしまう傾向が強いが、そうではなくて、文句を言うことは手段であって、最終目的は、「自分の問題を、なるべく手間をかけずに解決すること」であり、「今後、もっと良いサービスや製品を手に入れること」なのだと、声を大にして言って、今日はおしまい。

2009.03.12 by sasaki

新しいエージェンシーモデルとは

こんにちは。筆無精の佐々木です。

 ## SFレポート、ほんとはまだ続きます。

Ad Innovator で、エージェンシーモデルの進化を示すR/GAの企業ビデオ が紹介されていました。

ほんと自分はヒアリング力が poor なので正確に聞き取るのが大変なんですがストレートに感想を言ってしまうと、特に目新しいことは言っていないなぁと。もっと期待して一生懸命聞き取ろうとしたんですけどね。悩める自分の参考にはあまりならなかったです。

もちろん、R/GAAKQADigitasに代表される欧米のインタラクティブエージェンシーのように、高いクリエイティビティー、ニューメディアプランニング、デジタルプロダクション能力、そして統合的なプロモーション実施ができているインタラクティブエージェンシーは日本では皆無だといっても過言ではないのではないかと思うので、刺激を受ける情報はありましたし、「自分たちは、まだまだだなぁ」とトホホに思ってしまいます。

ですが、やはり僕が知りたいのは、ビジネスモデル。何で儲けることができるのか。クライアントもハッピー、社員もハッピー、株主もハッピー、経営陣もハッピーになるビジネスモデルとは。しかも永続的に。。。

ちなみに、R/GAは(良く映像が見えませんでしたが・・)、

■Strategy

planning
analytics
media

■Creative

interaction design
copywriting
visual design

■Technology

technology

というようなことを言っていて、これを盛んにdiscipline(ディスプリン:規律、基本的な考え、ルール、価値観)という言葉で伝えていました。

ネットイヤーグループのdisciplineも同じなんですが、あとは実行力、浸透力の問題、implementationの問題でしょうか。。

2009.03.09 by sasaki